浴室や洗面所などに、いつのまにか白い汚れがこびりついて取れにくくなってしまったという経験がある方も多いのではないでしょうか?この汚れは、石鹸カスが原因になっていることが多いのです。そして、石鹸カスを落とすためには原因となる成分に合った洗剤を使うと落ちやすいです。
この記事では、石鹸カスにはどのようなものがあるのか、石鹸カスの落とし方、予防方法について解説します。
石鹸カスとは?
石鹸カスには白っぽいものと黒っぽいものがあり、この二つの石鹸カス汚れは原因が異なるため性質が違います。性質が違うと落とし方も変わるので、どちらの汚れなのかを見極める必要があるでしょう。ここでは、二種類の石鹸カスの汚れについて、見分け方や性質をご説明します。
白っぽいのは金属石鹸
浴室の床などに白っぽく硬い石鹸カスがついていることがありますが、これは金属石鹸と呼ばれます。金属石鹸は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が固まってできたものです。アルカリ性の性質をもっているため、酸性のクエン酸やお酢などで中和すると効率よく汚れを落とせます。
黒っぽいのは酸性石鹸
黒や灰色でべたべたしている汚れは、酸性石鹸と呼ばれる石鹸カスの場合があります。皮脂汚れと石鹸が結合することで、浴室に付着してしまいます。名前のとおり酸性の性質をもっているので、アルカリ性の洗剤や重曹などで中和すると、効率よく汚れを落とせます。
石鹸カスは放置すると落としにくくなってしまう
石鹸カスは放置すると汚れが落ちにくくなるので、とてもやっかいです。放置せずにこまめに掃除していれば、中性洗剤やスポンジなどで比較的簡単に落とせます。しかし、長時間放置してしまうと、さまざまな理由で頑固な汚れに変わってしまうのです。
ここでは、石鹸カスを放置するとなぜ落ちにくくなるのかをご説明します。
性質が変化してしまう
上記でご説明したとおり、石鹸カスには金属石鹸と酸性石鹸がありますが、長時間放置すると性質がどんどん変化していきます。一度汚れがたまるとほかの汚れがたまりやすくなり、いろいろな種類の汚れが蓄積してしまうのです。
たとえば、金属石鹸だけであれば、アルカリ性である金属石鹸を落としやすいクエン酸などで掃除すればきれいに落ちます。しかし、そこに酸性石鹸の汚れがたまっていくと、酸性石鹸に合った掃除もしなければなりません。また、石鹸カス以外のカビなどの汚れもつきやすくなります。
このように、石鹸カスの性質が変化していくことで中和するための洗剤やカビ対策の洗剤などを複数用意する必要があり、掃除が大変になってしまうでしょう。
汚れが積み重なりやすい
石鹸カスに限った話ではありませんが、浴室などに一度汚れがつくとそこにほかの汚れが積み重なりやすくなります。汚れが少ないうちなら簡単に落とせますが、何重にも積み重なるとその分頑固な汚れになり、掃除が大変になってしまいます。
白い汚れは気づきにくい
石鹸カスである金属石鹸は白いので、汚れに気づきにくい場合も多いです。白系統の色の浴室の場合、白い石鹸カスが多少ついていても目立たないので、掃除がおろそかになることもあるでしょう。そして、気づかぬうちに石鹸カスが積み重なっていき、いつのまにか頑固な汚れになることもあります。
白い汚れは見つけにくいですが、注意深く観察して早めに落としておくことをおすすめします。そうすることで、後で掃除が大変にならずに済むでしょう。
石鹸カスの効率のよい落とし方
石鹸カスがついたばかりの頃は中性洗剤やクレンザーなどで落とすことも可能です。しつこい石鹸カスを効率よく落とすためには、石鹸カスの性質に合った洗剤を使うと効果的です。アルカリ性の石鹸カスは酸性で、酸性の石鹸カスはアルカリ性で中和すると力を入れなくても落としやすいでしょう。ここでは、石鹸カスの効率のよい落とし方について、具体的な方法をご説明します。
なお、洗剤を使う場合は、浴槽や洗面台などの素材によっては傷がつく場合や合わない場合もあるので、十分ご注意ください。また、違う種類の洗剤を混ぜると有毒ガスが発生する可能性もあるため、大変危険なのでやめましょう。
白っぽい金属石鹸はクエン酸などで落とす
白っぽい石鹸カスは金属石鹸と呼ばれ、アルカリ性の性質をもっています。そのため、酸性のクエン酸、お酢などを使うことで中和されて汚れが落ちやすいです。ここではクエン酸を使って金属石鹸を掃除する際に用意するもの落とし方をご説明します。
【用意するもの】
- クエン酸 小さじ1と水200ml
- スプレーボトル
- ゴム手袋
- スポンジやブラシ
- キッチンペーパー
スプレーボトルに上記のとおりクエン酸を薄めた液体を入れてよく混ぜ、白い石鹸カスに吹き付けます。液体を吹き付けた場所をキッチンペーパーで覆って、10分程度放置しましょう。少し待って汚れに液体がしみこむのを待ちます。
その後、手荒れ防止のゴム手袋をつけてからキッチンペーパーをはがし、スポンジやブラシなどでこすって洗い流します。石鹸アカが中和されるので簡単に落とせるでしょう。
ただし、酸性の洗剤は金属をサビさせることがあるので、洗剤が残ったままにならないようにシャワーでしっかりと洗い流してください。
黒っぽい酸性石鹸は重曹などで落とす
黒っぽいべとべとした酸性石鹸を落とすためには、アルカリ性のセスキ炭酸ソーダ、重曹、酸素系漂白剤などを使うのが効果的です。ホームセンターなどに売っているので、探してみてください。ここでは、セスキ炭酸ソーダを使った酸性石鹸の落とし方をご説明します。
【用意するもの】
- セスキ炭酸ソーダ 大さじ1と水500ml
- スプレーボトル
- ゴム手袋
- スポンジやブラシ
- キッチンペーパー
スプレーボトルに上記のとおりセスキ炭酸ソーダを薄めた液体を入れてよく混ぜ、黒くべとべとした石鹸カスに吹き付けます。液体を吹き付けた場所をキッチンペーパーで覆って、10分程度放置しましょう。少し待って汚れに液体がしみこむのを待ちます。
その後、手荒れ防止のゴム手袋をつけてからキッチンペーパーをはがし、スポンジやブラシなどでこすって洗い流します。最後に、シャワーでしっかり流して液体が残らないようにしてください。
あまりにひどい汚れはハウスクリーニングにお任せする
上記でご紹介した方法でも石鹸カスが落ちなかった場合は、ハウスクリーニングに依頼するのがよいでしょう。数万円単位のお金がかかってしまいますが、プロにお願いすればきれいにしてくれますよ。
石鹸カスを蓄積しないための方法とは
普段から石鹸カスをためないようにする方法もあります。ここでは、普段からできる石鹸カスの予防方法をご紹介します。
お湯をかける
45度以上のお湯を石鹸カスにつけると油脂の部分が溶けるため、ある程度落とせます。毎日続ければ石鹸カスがたまりにくくなるでしょう。
スポンジでこする
ついたばかりの石鹸カスなら、スポンジでこすれば落とせることが多いです。毎日こまめにこすれば石鹸カスが蓄積しにくくなります。
コーティングする
専門業者に依頼して浴槽やキッチンなどをコーティングすることで、表面を保護する効果があります。また、掃除がしやすくなり石鹸カスがたまりにくいという効果も得られます。コーティングして汚れがたまりにくい状態になれば、毎日のお掃除も楽になるでしょう。
まとめ
この記事では、石鹸カスにはどのようなものがあるのか、石鹸カスの落とし方、予防方法について解説しました。
ReBirth COATでは、浴槽やキッチンなどをコーティングして石鹸カスなどの汚れがつきにくくなる加工を行っています。毎日のお掃除を楽にしたいという場合は、当店にご相談ください。