浴室のタイルにひび割れが起きてしまったら、下地に水がしみこんで建物自体が劣化してしまう可能性があります。そのため、タイルのかけやひび割れを見つけたら、早めの対処が必要です。
この記事では、浴室タイルの劣化状況を見極める方法や自分で補修する方法、業者に依頼した場合の費用相場などについて解説します。
浴室タイルのかけやひび割れを放置するとどうなる？
家に長く住み続けていると、浴室のタイルにかけやひび割れが起きることがあります。この状態を放置すると、どのようなことが起こるのでしょうか？
タイルのかけやひび割れ、すきまなどができてしまった場合、そこから水漏れが発生します。すきまに水がしみこむと、壁や柱、床下などの建物の基礎となる部分の劣化が進み、建物自体に浸食やカビが発生してしまうでしょう。
そのようなことが起きる前に、浴室タイルのかけやひび割れを見つけたら放置せず早めの処置を行いましょう。
浴室タイルの破損や劣化の状況を見分ける方法
浴室のタイルに破損や劣化が発生していないかを見分けるためには、どうすればよいのでしょうか？ここでは、タイルの破損や劣化を見分ける具体的な方法についてご説明します。
細かい亀裂がないか注意深く確認する
浴室のタイルを注意深く確認し、細かい亀裂が入っていないかを調べましょう。たとえ細かい亀裂であっても、放置すると徐々に大きなひび割れになっていきます。そこから水漏れが発生することもあるため、小さい亀裂であっても見逃さないようにしてください。
ライトを消して懐中電灯などで照らして確認する
浴室のライトをつけていると、逆に細かい亀裂やひび割れなどを発見しにくい場合もあります。ライトを消して浴室を暗くし、懐中電灯などでタイルを照らすと凹凸がはっきりすることもあるので、試してみてください。暗くした状態で光をあてると発見できる傷やひび割れなどもあります。
浴室タイルの表面を軽くたたいて音を聴く
浴室タイルの表面をコンコンと軽くたたいてみてください。タイルを順番にたたいていくと、音が変わる箇所があるかもしれません。タイルが浮いている場合、たたくと鈍い音がしてほかと違う音になるので、すぐにわかるでしょう。
浴室タイルの目地を注意深くチェックする
タイルのかけやひび割れだけではなく、タイルとタイルの間にある目地も注意深くチェックしましょう。目地がかけていると、そこから水がしみこんでしまいます。
浴室タイルを自分で補修するか業者に依頼するかの判断は？
浴室のタイルを細かくチェックした結果、自分で補修できるレベルなのか、または、業者に依頼すべきなのかはどのように判断すべきなのでしょうか？
ここでは、自分で補修するか業者に依頼するかの判断する方法についてご説明します。
自分で補修できる場合
タイルのかけやひび割れなどが発生してから日にちがあまり経っていない場合、または、劣化した箇所が数か所程度の場合は、自分でも補修できます。
タイルの小さなかけ、表面的なひび割れ、部分的なはがれや割れなどが発生している段階なら、DIYで十分補修できるレベルです。
業者に依頼すべき場合
業者に依頼すべきなのは、広範囲にわたってかけやひび割れが発生している場合、または、下地まで劣化が進行している場合です。また、ひび割れなどが発生してから長い時間が経過している場合は、下地まで傷みが進行していることがあります。
このような状態の浴室タイルを自分で補修すると、広範囲にわたって補修する必要がありとても大変です。また、補修範囲が広すぎて、きれいに補修することが難しいでしょう。
とくに下地まで劣化が進んでいる場合、表面的に補修しても根本的な解決になりません。下地の劣化がどんどん進み建物自体が劣化してしまいます。このような場合は業者は、補修を依頼しましょう。
浴室タイルの補修を自分で行う方法
浴室タイルの補修を自分で行う方法についてご説明します。これから浴室タイルを補修する場合には、ぜひ参考にしてみてください。
タイルの補修のために用意するもの
タイルの補修に必要なものやあると便利な道具は、以下のとおりです。
【タイルの補修や貼り替えを行う際に必要なもの】
- コーキング剤
- タイルの目地剤
- タイル
- 浴室タイル用の接着剤
- マイナスドライバー
- かなづち
- ヘラ
- マスキングテープ
【タイルのすきまを埋める場合に必要なもの】
- シリコン系の防水充てん剤
- マイナスドライバー
- ヘラ
- マスキングテープ
ホームセンターなどに行けば、すべてそろうでしょう。
タイルの目地のすきまを埋める方法
浴室タイルの目地にすきまができた場合には、以下のような手順で目地を埋めていきます。
1．古い充てん剤を取り除き乾燥させる
目地に入っている古い充てん剤をマイナスドライバーで取り除きます。古い充てん剤はていねいにそぎ落としておきましょう。古い充てん剤をしっかりと取り除いたら、しばらく乾燥させます。
2．マスキングテープを貼る
目地の両側にマスキングテープを貼り、タイルに充てん剤がつかないようにしておきます。
3．充てん剤を埋め込む
目地に充てん剤を埋め込んでいきます。充てん剤の容器の先をすきまに押し付けて、中までしっかりと埋め込みましょう。
4．充てん剤をヘラでならす
ヘラで充てん剤を平らにならします。その後、充てん剤が固まる前にマスキングテープをはがしましょう。
5．乾燥させる
充てん剤をしっかりと乾燥させます。
タイルのひび割れを補修する方法
タイルのひび割れを補修する方法をご説明します。
1．ひび割れ部分を拭き取り乾燥させる
ひび割れ部分とその周辺をよく拭き取って汚れと水気を取り、しっかりと乾燥させます。
2．マスキングテープで養生する
ひび割れの箇所の周りをマスキングテープで養生します。
3．コーキング剤を埋め込む
ひび割れている部分にコーキング剤を塗り、ヘラで埋め込んでいきます。しっかりと埋め込んだら、乾燥する前にマスキングテープをはがします。
4．乾燥させる
コーキング剤をしっかりと乾燥させます。
タイルを貼り替える方法
タイルを貼り替える場合の手順をご説明します。
1．タイルの目地を取り除く
貼り替えるタイルの周りの目地を、マイナスドライバーで取り除きます。下地が見えるまできれいに取り除きましょう。
2．古いタイルをはがす
マイナスドライバーをタイルにあてて、かなづちでマイナスドライバーをたたいて、のみを使う要領でタイルを少しずつはがしていきます。
3．新しいタイルを貼り、接着剤を乾かす
新しいタイルの裏側にタイル用の接着剤を数か所に点塗りし、押さえつけて貼ります。四方の目地の間隔が均一になるように注意しましょう。
そのまま接着剤が乾くまで待ちます。
4．マスキングテープを貼り、目地剤を埋め込む
貼ったタイルの四方の目地を残してマスキングテープを貼ります。目地材を埋め込み、ヘラでしっかりとならします。
5．乾燥させる
目地剤をしっかりと乾燥させます。
業者に補修を依頼する際の費用相場
業者に補修を依頼する際の費用相場は、以下のとおりです。
- 部分的な補修：約3万円
- 床：約5万円～約6万円
- 壁：約10万円
使用する目地材やコーキング剤、タイルなどの素材や、補修する面積によって費用は異なります。
まとめ
浴室タイルの劣化状況を見極める方法や自分で補修する方法、業者に依頼した場合の費用相場などについて解説しました。浴室のタイルがかけている、ひびが入ってしまったなどの場合には、早めに補修をする必要があるでしょう。
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